基礎知識1 ほうれい線の原因は?

老け顔を作る悩ましいほうれい線は、いったいどうしてできてしまうのでしょう。実は、ほうれい線ができるプロセスにこそ、予防と改善方法のヒントが隠されています。ほうれい線の消し方を検討する前に、まずはほうれい線の原因を探っていきましょう。

ほうれい線が出来る原因

小鼻の脇から口元にかけて現れるほうれい線は、深く濃くなるほどに顔を老けた印象にしてしまいます。この悩ましい顔のしわができてしまうのには、2つの大きな原因があります。 まず1つ目の原因が「乾燥」。私たちの肌を作る細胞は、十分に水分を含んでいることで健康な状態を保っています。それが、加齢・紫外線・生活習慣の悪化などが原因で水分量が減り乾燥が始まると、肌は縮みハリを保てなくなり、しわができやすくなるのです。

そして、2つ目の原因が「たるみ」。このたるみこそ、ほうれい線を深くしていく一番の要因となっています。乾燥と同じく加齢・紫外線・生活習慣の悪化などで肌の水分量の減少、表情筋の衰え、皮下脂肪の増加によって頬にたるみが起こると、そのたるみに引っ張られることでほうれい線は深く濃くなってしまうのです。

ほうれい線を引き起こすNG行動

ほうれい線の原因となる「乾燥」と「たるみ」を進行させるような行為は、ほうれい線をより濃くさせる行為でしかありません。 私たちの肌は、一番上から角質層、表皮層、真皮層に分かれており、それぞれの役割を果たしています。角質層は外部からの刺激や内部からの過剰な水分蒸発を防ぐバリア機能を、表皮層は新しい肌細胞を生み出しなめらかでハリのある肌を作る役割を、真皮層は肌全体を持ち上げ潤いや弾力を与える役割があります。

そして、これらの役割を果たして肌を健康に美しく保つのに欠かせないのが、細胞の栄養源となる水分なのです。加齢による体内の水分量低下は自然現象ですが、紫外線の浴びすぎや不規則な生活習慣、食生活の偏り、過度な肥満などは、自らほうれい線を作り出すに等しい、ほうれい線対策には大敵となる肌水分を減らすNG行為と言えるのです。

20代でほうれい線が出来てしまう主な原因は?

加齢による体内の水分量が低下したり、表情筋が衰えたりすると、肌にたるみや乾燥が起きやすくなりほうれい線もできやすくなります。これは老化による自然現象とも言えるものですが、そんな老化現象が現れる年齢ではない20代でも、ほうれい線ができてしまうケースがあります。

年齢は若いのにほうれい線ができるには、2つの原因が挙げられます。一つは外的要因である、紫外線やエアコン・ストレスなどによる肌の乾燥。もう一つが内的要因である、喫煙・睡眠不足など不規則な生活習慣や、偏った食生活による肌の乾燥や肥満が原因として指摘されています。

その他にも、人と会話することが少ない生活や柔らかいものばかり好んで食べている生活などは、表情筋を衰えさせてしまいます。それによりたるみが起こり、ほうれい線もできやすくなるとのことです。 20代でほうれい線が気になり始めた方は、こうした生活習慣を今一度見直してみてください。

皮膚の弾力・ハリの低下によるたるみ

ほうれい線の原因のひとつに、皮膚の弾力やハリの低下があります。若い頃はほうれい線などできていなかったけれど、加齢とともに気になりだしたという方も多いでしょう。年齢とともに肌の弾力やハリが失われることで、ほうれい線はできやすくなるものです。

ほうれい線の原因は頬のたるみにあります。頬や口元の筋肉が柔軟性を失うと、頬は下がったままになりほうれい線がつきやすくなるのです。また、肌の土台である真皮が衰えることでも、皮膚にたるみが現れます。真皮のコラーゲンやエラスチンといった成分は、肌の弾力、ハリを維持するためには欠かせない働きをするもの。

しかし、加齢や乾燥などによってコラーゲンやエラスチンが変性したり、減少したりすることでハリが保てなくなり、頬がたるみ、ほうれい線ができてしまうのです。 紫外線対策をせずに海や山に出かけたり、保湿ケアを怠ったりしていると年齢に関係なく頬はたるみ、ほうれい線もできやすくなるため注意しましょう。

無表情な人はほうれい線ができやすい?表情筋の衰え

表情筋の衰えは、たるみやほうれい線をつくる原因となります。表情筋とは顔の筋肉のことです。表情筋は皮膚に直接ついているものなので、同じ表情ばかりして表情筋を動かさないと、皮膚の表面にその形がきざまれてしまうことになります。また、皮膚には形状記憶機能がありますが、肌の弾力が衰えると元に戻るはずのものが戻れなくなり、しわやたるみとなってしまうのです。

また、表情筋は顔を動かさないことで硬くなり、たるみに繋がります。無表情でいることは顔の筋肉を硬くしてしまう要因です。家に引きこもって家族や他の人と会話をしなくなる、家でゲームばかりしている、知り合いと会わないという方は表情筋が硬くなってしまうかもしれません。笑ったり、泣いたり表情豊かに過ごすことがたるみ予防になるのです。

それに加え、近年は固いものを食べずにやわらかい食事が増えたせいで、口元の筋肉が衰えやすいと言われています。口元の筋肉が衰えるとほうれい線はできやすくなるため、表情筋は意識して動かすことが大切です。表情筋ストレッチなどをして、顔の筋肉の柔軟性を高めるようにしましょう。

丸顔の人は要注意!皮下脂肪の増加・蓄積

顔の皮下脂肪が増えてしまうと、脂肪を支えられずにたるみができやすくなります。肉づきが良い丸顔の方は、もともと頬の筋肉が少なくたるみやすいため、年齢を重ねるにつれてくっきりとしたほうれい線ができてしまうでしょう。ダイエットなどで激しい体重の増減が何度もある方もほうれい線ができやすい状態です。

姿勢が悪い方もほうれい線がつきやすいと言えます。たとえば前かがみの姿勢が長時間続くデスクワーク。同様に、前にかがみ顔を突き出す姿勢となる猫背も、たるみの原因になります。さらに肩こり、首こりがひどい方は、肩から背中の筋肉がかたまっていることが多く、顔の筋肉も硬くなりやすいです。筋肉をほぐすために、定期的に肩甲骨を動かしたり、肩や首を回したりするなどストレッチをしましょう。デスクワークの合間に肩甲骨を回すだけでも違ってきます。できれば運動の習慣をつけ、背中から顔にかけての筋肉がかたまらないような工夫をしましょう。

年齢に関係なくできる浅いほうれい線

ほうれい線には、浅いほうれい線と深いほうれい線があります。うち、浅いものは年齢とは関係なく、顔がぽっちゃりしていても、痩せていてもできるタイプのほうれい線です。浅いほうれい線がついてしまうのは、肌の乾燥、表情のクセが原因。表情のクセがあるとしわは定着しやすく、ほうれい線もできやすくなります。

浅いほうれい線を改善するには、表情のクセを改善することが大事です。いつも同じ表情でいる、無表情のことが多いという方は、顔を動かす習慣をつけるようにしましょう。また、人との会話を楽しむことも大切になります。化粧品にも配慮が必要です。保湿成分であるセラミドやヒアルロン酸などが配合された化粧品を使い、肌を乾燥させないようにしましょう。口周りのエクササイズも効果的と言われています。おすすめなのが舌を回すエクササイズ。口を閉じたまま舌を左回り、右回りに各20回ずつゆっくりと回します。

セルフケアではなかなか改善しない場合は、クリニックなどに行くのもいいでしょう。ボトックス注射などを受けることによって、たるみが改善されほうれい線を解消することが可能です。

深いほうれい線を解消するならクリニックへ

深いほうれい線は加齢とともにできる濃いラインです。くっきりとした頬の影が目立ち始めると、年齢よりも老けた印象を与えてしまいます。深いほうれい線の原因はコラーゲンやエラスチンの減少や劣化、さらには筋肉の衰え。これらによって肌のハリや弾力が失われると、重力によって口元がたるんでほうれい線ができてしまいます。

深いほうれい線を解消するには、コラーゲンやエラスチンの減少や劣化を防ぐことが大事です。肌を乾燥させないよう、保湿成分のセラミドやヒアルロン酸を配合した化粧品を活用しましょう。レチノールやビタミンC誘導体など、肌の新陳代謝を促して弾力やハリに効果が期待される成分にも注目しましょう。

しかし、深いほうれい線はセルフケアではなかなか解消できないものです。気になるようであれば、クリニックなどに行って相談してみましょう。クリニックではヒアルロン酸の注入でたるみやほうれい線を解消する施術や、レーザー治療で肌を活性化させ、気になる頬のラインを改善する施術を受けることが可能です。

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